空の青 風の緑 ーゆるりクリエイティブー

ゆるっと楽しめるエッセイをめざしてます。

【文化】爪に宿るもの ー爪の神秘性ー

私は、世界の昔話を読むが結構好きなのですが、以前読んだ、海外の昔話(韓国か中国か、そのあたりのアジアの物語だったと思います)を、最近ふと思い出しました。

ある人(Aさんとします)が、数年家を離れていて、久しぶりに家に帰ることになりました。ところが、長い旅をして、家に帰るとAさんにそっくりな人がいて、Aさんも家族もびっくりします。そのそっくりさんは、Aさんが家に帰ってくる少し前に家に到着していて、家族はAさんが帰ってきたと思って、そっくりさんを歓待していたのです。

2人(Aさんとそっくりさん)とも本物だと言って譲らないので、Aさんの家族は、どちらが本物か見極めようと、色々な質問をします。家族のこと、Aさん自身のことなど…。しばらく家を離れていたAさんは、家族について、色々と細かいことを忘れてしまっていたりして、全ての質問に正解することができませんでした。一方、そっくりさんは、全ての質問に正解します。

そこで、「おまえ(Aさん)が偽者だ!」と言うことになり、Aさんが家を追い出されてしまいます。途方にくれたAさんが、家の近くの川辺に座っていると、旅のお坊さんが「どうしました?」と、声をかけてくれます。

事情を話すと、お坊さんがこう尋ねました。「もしかして、この川で爪を切りませんでしたか?」と。「そうです」とAさんは答えます。実は、Aさんは家に着く前に、川辺で爪を切って、それを川に流していました。

お坊さんは、話を聞くと、ネコを一匹連れて、もう一度家に帰るようにとアドバイスします。

Aさんは、わけが分からないままネコを連れて家に帰ります。家に入った途端、ネコはAさんのそっくりさんに飛び掛かり、そっくりさんは悲鳴をあげて、ネズミの姿になって逃げて行きました。

お坊さんは「爪には、人間の記憶が宿っています。今回は、川に流れた爪を食べたネズミがあなた(Aさん)に成りすましたのです。これからは、みだりに爪を捨ててはいけません。」と言い、それからAさんは、爪を捨てるときは気をつけるようになりました。

…というような話だったと思います。細部は違っているかもしれませんが、大筋はこんな感じでした。ネズミが爪を食べるかどうかはおいておいて、爪に記憶が宿る、という考え方がとても斬新に感じたので、よく覚えている物語です。

他に「爪」がキーワードになっている物語ってあるのかな、と思ってちょっと調べたところ、北欧神話に登場する「ナグルファル」という船が死者の爪で作られているとか、ギリシャ神話でヴィーナスの落とした爪が「オニキス」という石になった、という話がありました。

どれも、「爪」というものが切った後もなんらかの力があると信じられていて、爪は神秘的なものだと考えられていたのかな、と思います。

人体の中で、伸びてきて、お手入れをしないといけない部分というと、髪、(男性なら)髭、爪だと思いますが、髪と髭は、伸ばしたままでも何とかなります(長すぎると邪魔になったりはすると思いますが)。「爪」だけは、切らないと日常生活の邪魔になるので、事情がない限りは、たいていの人が絶対に一定期間で切る部分です。

そう考えると、「爪」って、とても特殊で不思議な部分で、そこに、昔の人は神秘的な印象を持ったのかな、と感じます。

ただ、日本の場合で考えると「爪」に神秘性があるという考え方は、あまり無いような気がします(どちらかというと、個人的印象ですが、日本だと「髪」の方が神秘性があるような気がします)。平安時代の貴族は爪を切る日を選んでいた、という記録があるそうなので、爪を切ることはあくまで身だしなみを整えることの一環で、爪そのものには、それ以上の意味は、あまりなかったのかもしれません。

中国など、長い爪が高貴な身分を示す時代があった国は、もしかすると、日本より爪に神秘性を感じるのかもしれない、と考えたりします。

この「爪」に対する考え方は、気候風土とか歴史、文化とか色んなものが複雑に絡み合って生まれてきたものだと思うので、世界各国の爪に関する物語と文化、風土などを調べたら、共通性などが見つかりそうな気がして、ちょっと面白そうなテーマだな、と感じています。

人体の同じ部分に対して、色んな見方があって、そこから生まれる物語があることが、とても興味深いです。

そういう、自分の知らない物の見方や考え方を知ることができるので、私は、世界の民話を読むことが好きなのだろうと思います。

 

さて、曼荼羅アートです。

曼荼羅アート用のスケッチブックも、ちょうど無くなったので、新しいものを買いました。イラスト用と同じもので、前より一回り以上大きくなったので、こちらも描きやすくなりました。

毎回写真が適当なので(映えとは無縁の適当さです)、ちょっと斜めの上、影がかかっててすみません。

最初は、ハートにもクローバーにも見えるような模様で、可愛い感じにしてみよう!と思ったのですが、しずく型ばっかりだとつまらないなあ、と早い段階で思ってしまい、途中から思いつくまま、模様を描き出しました。

できあがったら、ちょっと気球とかサーカスのテントみたいなイメージになった気がするので、明るい色で着色しようかなと思っています。

曼荼羅アート(制作中)

曼荼羅アート(制作中)

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【言葉】Wordleと英単語のはなし

The New York Times」で、毎日更新されている英語のパズルゲームで「Wordle」というものがあります。

もともとは、個人の方が作られたゲームらしいのですが、New York Timesがその権利を買い取ったそうで、現在は無料でWebで簡単にプレイすることができます(アプリもあるみたいです)。

ルールは簡単で、ある5文字の英単語を6回の試行の中で当てる、というものです。といっても、何もないと分からないので、試行していくなかで、答えの手がかりが得られるような仕組みになっています。

5文字の中で、入力したアルファベットの位置が正解なら、正解の文字の背景が緑色になります(不正解の文字の背景は灰色です)。5文字の中に入っているけれど、位置が違う場合、背景は黄色になります。

例えば、答えの英単語が「BREAD」だとします。

1回目の試行で「HEART」という単語を入れると、「E」「A」「R」は正解の単語の中に含まれていますが、位置が違うので、「E」「A」「R」の文字の背景が黄色で表示されます。

2回目に「CLOUD」と入れると「D」は正解に含まれ、かつ位置も正解の単語と同じなので、「D」のみ、背景が緑になります。

3回目は「BRING」と入れたとすると、「B」「R」の位置が正解なので、その2文字の背景が緑になります。

ここまでくると、「BR」で始まり「D」で終わり、「E」と「A」を含む単語、ということが分かるので、「BREAD」という正解が導き出せるわけです。

数年前に、この「Wordle」を知ってから、面白くて毎日欠かさずやっています(1日1問で毎日更新されています)。少ない回数で正解できれば良い、ということではなく、6回のうちで正解できればいいので、できるだけたくさんのアルファベットを使って試行を繰り返して、解答に含まれる単語を探す、というのがコツだと思います。ちなみに、存在しない単語は、解答としてカウントされないので、適当に入力しても大丈夫だったりします(適当に入れた単語が存在する単語であることも、時々あるのですが…)。

実は、さきほどの例で、1回目と2回目で紹介した単語は、私がいつも「Wordle」で入力しているものです。英単語の中で、比較的、使用頻度の高いアルファベットを使った単語を入れるようにしよう、と思って考えてやっているうちに、自然と単語が固定されるようになりました(たまに気分転換で違う単語を入れたりもします)。

私の場合、英語は学生時代に勉強した知識がベースなので、たくさんの単語を知っているわけではなく、全く予測がつかないことも、よく(というかほとんど)あります。

なので、解答が全く予測ができなくて、1 文字目、もしくは5文字目が判明している場合、ちょっとズルをして、ネットで「Bから始まる英単語 5文字」などと検索して、単語を調べるサイトで解答を探したりします。この方法を使う場合でも、ある程度アルファベットが絞り込めていないと、解答に辿り着くことはできませんが…。

9割ぐらいは、上記のやり方で正解できるのですが、あまり使用しないアルファベット、例えば「X」や「Q」が出てくる場合、また、同じアルファベットが繰り返し出てくるような単語だと、正解できないこともあります。

不正解で、よく覚えているのは「MOMMY」が解答の時です。「M」と「O」、「Y」までは突き止めたのですが、それ以上絞りきれず、解答を見たとき「Mが3つ!これは出てこない…」と思ったことを覚えています。

あるいは、ほとんど答えが分かっていて、残り一文字、となって、これは正解が出せる、と思うのですが、その残り一文字に該当する文字が何個もあるときも、逆に難しかったりします。例えば「lock」で終わるところまで分かっていても「clock」「block」「flock」など「c」「b」「f」の可能性が考えられるときなどです。これが5回目の試行で、あと1回で解答を出さなくてはいけない、となると、最後は賭けになります。

あまり英単語を知らなくても出来るゲームなので、興味のある方は、「Wordle」で検索されてみてください。

英語のような少ない文字数で、たくさんの単語が作られる言語の仕組みって面白いなあ、と感じます。日本語のように、一文字一音で、発する言葉と音が一致している言語からすると、「honesty」のように、単語のなかに発音しない音があるものなど、不思議だなあ、と思います(語学には詳しくないので、発音しない文字にも理由があるのだと思いますが)。

また、同じ綴りで色んな意味があったりするのも、興味深いと思います。例えば「slug」という単語は、「ナメクジ」と「弾丸」、そして「こぶしで強打する」という意味があります。調べたところ、元々は、怠け者を指す単語で、やがて、ナメクジを指すようになり、形状が似ているせいか、弾丸を指すようになったのではないか、とのことらしいです。

ちなみに「強打する」がどこから来たのかは、はっきりしないようです。そんな風に、全く意味の違うものが、同じ綴りで、語源や由来が気になる単語がたくさんあります。

言語は、その国の歴史や文化が如実に表れているので、そこから見えてくる、考え方や発想の違い、というのが、とても面白いなあ、と思います。

 

さて、曼荼羅アートですが、今回は、いつもと違って、以前描いて、ちょっと気に入らなかった作品の色を再着色してみよう!という試みです。

ちなみに元の作品は、こちらです。すごく気に入らないというわけではないのですが、塗ってみたら思ったより、パッとしないなあ、となった作品です。

曼荼羅アート

曼荼羅アート

普段は完全アナログで、色を塗る前の輪郭線の状態のものは、データとしてしか残っていないので、それを使って、GIMP(無料の画像編集ソフトです)で模様の背景に色をつけました。せっかくデータで塗るなら、手描きでは出来ない感じにしようと思って、背景をテクスチャで塗りつぶしてみました。

青系統でまとめたので、意外といい感じになった気がして、けっこう気に入っています。

デジタルだといくらでも元に戻せたり、色の変更もできて便利なのですが、私は同じ作業を何回もするのが好きでないことと、「えいやっ」と、どうなるか分からないけどやってしまおう!みたいな、感じが性に合っているので、普段はアナログでしか絵を描きません。

ただ、以前描いたものの色を変えてみると印象が変わったりして面白いなあと思ったので、また気が向いたら、時々やってみようかな、と思っています。

曼荼羅アート(色変更)

曼荼羅アート(色変更)

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【文章を書く】勢いで書いた文章は、いまいち。

時々、書いた文章を全ボツにします、と書くのですが、今回もそのパターンにハマってしまい、ほぼ完成した内容を2回ほど、全削除しました。

結構、自分でも筆(というかキーボードが)が乗って、わりと楽しく勢いがついて、短時間で書けるときがあるのですが、そういう文章は、どうも浮足立っているというか、文章の中に不要な言葉がたくさんある感じがして、読み返して、結局消してしまいます。

楽しくかけることに越したことはないのですが、勢いだけで書いてしまうと、感情があまりに乗りすぎて、私の場合、伝えたいことの本質が、埋もれてしまうときがあるような気がします。

もちろん、感情が込められた文章も魅力的なのですが、私は、自分が素敵だと思うものや面白いと思うものを、読んだ方にも伝わるように書きたいという気持ちが強いので、そこが伝わるような文章になっているかどうか、という点を重視していることが多いです。結果、勢いが抑えられず、収拾がつかなくなったときは、「せっかくここまで書いたのに…」と思いながら、でも潔く全部デリートします。

ちなみに、ふとアクセス解析を見たところ、私が今まで書いた記事の中で、一番アクセスが多い記事が、ディスクリプションについての記事、その次が作品のサイズについての記事でした。

ディスクリプション ー美術作品を言葉で表現するー - 空の青 風の緑 ーゆるりクリエイティブー

イメージサイズと実際の大きさが違う作品 ーモナ・リザ、牛乳を注ぐ女ー - 空の青 風の緑 ーゆるりクリエイティブー

結構前の記事なのですが、こんなマニアックな内容を(書いた私が言うのもなんですが)、どんな方が読んでくださっているのかな、とちょっと興味が湧きつつ、ちゃんと正確に書いてたかな…、と心配になって、もう一度読み返したりしました。

この2つの記事とも、確か、最初に書こうと思った内容がまとまらず、パッとそのとき思いついた話題を書いたものだった気がします。意外と、一生懸命に考えたものより、その時思いついたものを書く方が、何故か読む方の興味をひく、ということがあるんだなあ、とちょっと面白く思いました。

 

さて、前回のイラストの彩色です。

ターナーアクリルガッシュを使いました。普段はホルベインのアクリルを使っているので、どのくらい水で薄めればいいのか、手探り状態でしたが、意外とムラにならずに、色を乗せられたので描きやすかったです。

背景は、モネの「日傘を持つ女」みたいにしてしまおうと思って(ちょうど描いた人物も日傘を持っていたので)下描きなしで、筆でそのまま描くことにしました。

イラスト(彩色中)

イラスト(彩色中)

一応、完成したイラストです。

青のドレスに青の日傘(参考にしたモデルさんがその色だったので)、背景が空、という配色で、傘が見えにくくなったので、ペンで線を書き足しました。人物の目とか輪郭も少しペンを入れています。

空を描くのが楽しかったので、人物の描き込みに対して、ちょっと空に手を入れすぎたかもしれません。

こういう風なイラストをアクリルで描いたのは、実は初めてだったのですが、性に合っているな、と感じました。もともと油絵を描いていたこともあるので、ベタッと色を乗せるのが好きですし、失敗しても、上から色を乗せて隠せます(←重要です!)。

あと、私はペンだと上手く色を作れないのですが、絵の具なら色んな色を細かく自由に作れますし、後から筆で色を乗せて、また別の表現が加えられるので、そこも、大雑把でわりと無計画に描く私に向いているようです。

次に気が向いて、イラストを描くときは、この感じでアクリルで着色してみようかな、と思っています。

イラスト(完成)

イラスト(完成)

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【言葉】紙魚 ーネーミングセンスに感心した生き物ー 

三が日も過ぎてしまいましたが、明けましておめでとうございます。

年が明けて、初めてのブログ更新です。

そういえば、昨年末にブログのデザインを変更しました。多分三ヵ月に一回くらいのペースで変更してますが、全体の構成が似たようなものを使っているので、それほど、印象は変わっていないかもしれません。

タイトルの文字が白字でちょっと見にくいので、黒とか別の色にしたいのですが、どこで変更するのかを、忘れてしまいました。前回のでサインのとき、どこかのコードをいじって変えたので、多分このデザインでも変更できると思うのですが…。ぼちぼち、気が向いたら、トライしてみようかと考えています。

さて、何故か新年早々、紙魚(シミ)のお話です。

この紙魚は、本(紙)を食べてしまう虫で、博物館などでは要注意の虫です(人間には無害です)。といっても、博物館では定期的に燻蒸もしていますし、虫の調査もしているので、実際の紙魚を見かけたことはありませんでした。

この紙魚は、虫としては長生きで8年くらい生きるそうで、しかも1年くらいは食べなくても生きていけるとか…。そのため、あまりワラワラと大増殖するようなことはないらしいです(ただ、最近は、海外から急激に増殖する紙魚が侵入してきているそうで、博物館などでは問題になっていますが…)。

実は、年末に職場で古い書類の整理をしていて、この紙魚の実物を初めて見ました。

古いファイルを開いたら、紙魚が2匹ほどススッと動いたのです。写真などで知識はあったので「わっ、紙魚だ!」と思って、慌てて外へリリースしました(今の職場は博物館ではないので…)。あとで、ファイルを確認したところ、紙に貼られていた付箋の表面がかじられていて、やっぱり紙魚だった、と思いました。

本来は、かなり動きの速い虫らしいのですが、昼間だったことと乾燥している時期だったことが影響してか(紙魚は夜行性で湿気好き)、それほどの速さはありませんでした。

ちなみに、古い本で穴を開けてしまうような紙の食べ方をする虫は、紙魚ではなくて、シバンムシだそうです。

紙魚は、別名、雲母虫(キララムシ)、英語では「silverfish」と呼ぶそうで、表面には光沢があります。この光沢のある体で、紙の上を泳ぐように走るので「紙魚」の字で表記するようです(実は「衣魚」とも書くようですが、紙か衣かの違いだけで、イメージは同じものだと思います)。

この虫を「紙の魚」と表記した人は、すごくネーミングセンスがあって、豊かな想像力だなあ、と、実際の紙魚を見て、妙な感心をしてしまいました。多分、自然とこの字が充てられるようになったのだとは思うのですが、紙の上を走る姿を見て、紙の上を泳ぐ魚のようだと思う、その表現が思いつくところがすごいなあ、と思ったのです(私は、ただ、虫がカサカサ動いた、としか認識できませんでした…)。

動きやその姿を知らないと、絶対に思いつかない名前で、そこに何か虫や生き物への愛、みたいなものを「紙魚」という文字から(勝手に)感じました。

他にも、植物や動物で、この名前を思いついた人のセンスって素敵だなあ、と思うものがあるので、また気が向いたときに書いてみたいと思います。

 

さて、今回はイラストです。

年末年始は、比較的時間がいつもよりあるので、いつもちゃちゃっとペンで色を塗っているところを、今回は絵の具で彩色しよう!と決めて、描き始めました。

イラストを描くといつも思うのは、自分らしい、自分にしか描けない表現をもっと追求したいなあ、ということです。技術的なことは、描けばそのうち身に付きますが、自分らしさ、というのは、ただ描くだけでなく、自分の好きなものを知って、それを自分の中に落とし込んで、そこに自分の個性を加えて表現を広げていくことだと思います。

好きな色、好きな画材、好きな雰囲気のイラスト、好きな画家さんなどを見つけて、自分の中にインプットしていくわけですが、自分の表現としてアウトプットするときに、必ずしもダイレクトに分かりやすく好きな表現の形で描けるわけではないんだなあ、と最近思うようになりました。

私自身は、どちらかといえば、繊細であったり、透明感があったり、あるいは大胆に人物や背景がデフォルメされたイラストが好きだったりするのですが、自分自身では、不思議なことに、正反対のもの、つまり、大雑把に、そして油絵のようにこってり(?)と、しっかりとした骨格と筋肉のある人体を描いている時の方が楽しく描けます。

いや、こういうのじゃなくて、もっと繊細なのを…、と思ったりもするのですが、でも、技術がどうこうというより、細かいものを、正確にきっちり描くのが、性に合っていない(楽しくない)、という事実を認めざるを得ず…。

なので、描いていて楽しい、というのが、自分がアウトプットする表現の形なのかな、とも思うようにもなってきました。

まだ、自分らしさの表現の追求の道半ばですが、楽しく描ける、自分らしい表現を、見つけていきたいと思っています。

 

と、いうわけで、大雑把な下描きです(開き直り)。

スケッチブックがちょうど無くなったので、新しいのを買いました。前のより一回り大きいので、構図に余裕を持って描くことが出来るようになりました。

いつもより気持ち小さめに人を配置しました。参考にしたのは、以下の本です。

マネキンが着ている洋服より、実際の人が着ている服を描くほうが、やっぱり楽しいので、人がドレスを着ている本を参考にすることが多いです。

www.shinkigensha.co.jp

線が多くて、迷いに迷っているのがよく出ています。特に足と背景です。

実のところ、別々の資料の人物と背景を上手く組み合わせることができないので(遠近感が分からなくなるのです)、背景をどうしていいか、いつも迷います。

イラスト(下描き)

イラスト(下描き)

ペン入れをして、潔く背景を消しました。

消しゴムで鉛筆線を消して、出てきた女性の顔の印象が下描きとあまりに違ったので、「どちらさまですか?」と、描いたはずの私自身が、思わず心のなかで、つぶやいてしまいました…。下描きの線が多すぎたせいと、ペンの線が細くて(0.03ミリ)描いた線が見えなかったためと思われます。大雑把にもほどがありますね…。

下描きの顔のほうが良かったなあ、と思っています(ここまで極端なことはなくても、下描きのほうが、絵として良かったなあ、と思うことは良くあります)。

次回は、彩色したものを載せます。

イラスト(ペン入れ)

イラスト(ペン入れ)

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【年末のご挨拶】ゆるりとごあいさつです。

年末なので(?)、今回はゆるっとご挨拶だけです。

平均1週間に1回のゆっくり更新ですが、ブログをご覧いただき、ありがとうございました。いいねなどのクリックも本当にありがとうございました。

来年もゆるっと、自分のペースでブログの更新とイラストを描いていきたいと思います。

年末年始は、それほど忙しいというわけではないので、色々作りたかったり、描きたかったり創作意欲が溢れてます(手は追いついてないですが)。年明けに、何かイラストの作品でも載せられたいいなあ、と思っています。

今年もありがとうございました。

来年も、どうぞよろしくお願いします。

 

そして、ご挨拶をしてから何故か曼荼羅アートです(いつもこの順番なので…)。

なんとなく、唐草で模様を作ってみたくて、描いてみました。これを曼荼羅アートと呼んでいいか分からないんですが、他の呼び方も思いつかないので、一応、そう呼んどきます。

もうちょっと、きれいな線で、優雅な(?)唐草模様を描きたかったのですが、下描きが雑だったので、こんな感じになってしまいました。

曼荼羅アート(制作中)

曼荼羅アート(制作中)

なので、線を均一にするために黒で修正しながら描いたのですが(本当は緑色にするつもりでした)、ちょっとダークな感じになってしまったので、赤と緑を足して、ちょっと明るい雰囲気になるようにしました。

不規則な形はあんまり描くのが好きでないので(でも、時に違うことがしたくなるのです)、やっぱり左右対称ないつもの曼荼羅アートの方が、描いていて落ち着くなあ、と思いました。

曼荼羅アート

曼荼羅アート

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【絵画】石膏像の難易度 ーデッサンが難しい石膏像は、動きがあるものらしいですー

今回もタイトルで、内容すべてを解説してしまっています。

実は、最近、久しぶりに学生の頃に通っていた画塾を訪ねました。そして、相当久しぶりに、木炭で石膏デッサンをさせていただいのですが、我ながらなかなかひどい出来栄えでした。

あまりの出来に載せるのはやめようかと思いましたが、この後の説明上、載せた方が分かりやすいかなと思い、そっと載せておきます。ちなみにこれで2時間程度、木炭のみで描いています(消しゴムとかガーゼは使っていません)。

デッサンが狂っているのはもちろん(?)、妙に人間くさいというか(描き込みが足りないのもあるのですが)石膏像らしい硬さが表現できていないなあと思います。

石膏デッサン

石膏デッサン

ちなみに、描いたのはヘルメスという石膏像です。

本当はこんな感じです↓

sekkouzou.com

私は、学生のときは、この石膏像は、比較的早い段階で練習で描いていたような記憶があって、初心者向けかな、と思っていましたが、今回調べて見たところ、デッサンが、比較的難しい石膏像として、色んなところで紹介されていて、「そうなのか!」と、ちょっと驚きました。

ちなみに、私は、だいたいヴィーナス、アマゾン、ヘルメス、ブルータスの順で石膏像を描いていたので、私のなかでブルータスが難しい像として認識されていました(画塾には、他にも石膏像があったのですが、よく描いていたのは、上記のものでした)。

参考までに他の石膏像も販売サイトのリンクを貼り付けておきます。

sekkouzou.com

sekkouzou.com

sekkouzou.com

石膏像は、だいたい頭像を最初に描いて、描けるようになると、次に胸像を練習します。全体の量感とかが描けるようになるのが大切なので、服があると服のシワにだまされて、その量感を見失いがちなので、胸像でも、初心者のうちは服を身に着けていない、裸の像を描くことが多いです。

さて、このヘルメスは、裸で胸像なのですが(本物は全身像ですが、石膏デッサン用は、だいたい胸像が多いと思います)、首をただ傾けているのではなく、動きのある、ひねった形になっているので、そこが実は難しいところなのだそうです。

描く角度にもよるのですが、私は、横向きの顔を描くような位置で描いたので(結構難易度高めの位置かもしれません)、首の角度が正確に描けず、ただ傾いただけの首になっています。また右の肩の奥行きも表現できず、どうにも残念な感じになりました。自分の実力を過信せず、もっと簡単な石膏像を描けば良かったかな、とちょっと後悔しました…。

学生時代と違って、描けていない部分が自分で分かっているのに、そこを上手く修正できない、自分の力に対するもどかしさがあります。

少し前のブログで輪郭線に頼らないデッサンを学生時代に身につけた、と描いていましたが、久しぶりに描くと描けなくなっていて、がっつり輪郭線に頼ってしまいました…(だからデッサンが狂っているわけですが…)。

ちなみに、ブルータスは、胸像の中では体格が良く(?)、横を向いていて、お洋服の襞もあるので、やっぱりちょっと難しめのものではあると思います。正面から描くと、肩幅が広いので、画面の中に入れるのに苦労した記憶があります。ただ、私は、お洋服の襞を描くのがわりと好きだったので、裸の像より、お洋服を着た石膏像が好きでした。

そして、石膏像には、ストレートの髪型の人はいないので、髪がごちゃっとしている(ウェーブしたりカールしたり。毛量も多いです)ものが多く、それを細かく描くのが好きじゃなかったなあ、と思い出しました。今でも、イラストで髪を描くのが苦手ですが、描き方や使う画材が変わっても、苦手なものは苦手なんだなあ、とちょっと面白く感じました。ウェーブした髪を描くのは嫌いですが、襞の多い服や飾りの多い服はわりと好きなのが、我ながら不思議ではありますが…。

石膏デッサンの難易度に話を戻すと、もちろん、難しいと思う石膏像は人によって違うのですが、やはり、体のひねりがあるもの、動きがある石膏像が難しい、と思う方が多いようです。筋肉とか骨格とか人体の構造をしっかりと理解できていないといけないからかもしれません。

ちなみに、石膏像は描く角度によって、難易度が変わります。ひねりのある石膏像も横から描くと描きやすかったり、反対に正面の方が描きやすかったりすることもあります。なお、逆光だったりすると全体が暗くなるので、また別の意味で難易度が上がります。

石膏像は、正確なデッサンのために練習として描くので、正確に描くことが大切なのですが、実は画面の中にどう配置するかも大切で、大きすぎず、小さすぎず、ほどよいサイズで紙におさめることができると、魅力的な石膏デッサンになります(なお、私が描いたヘルメスは頭部がきれすぎています)。

 

さて、曼荼羅アート、今描いている分が掲載するには、まだほとんど描けてなくて(方向性はきまっているのですが)あまりに中途半端なので、過去の分を再掲します。

毎年、数枚くらい年賀状を描くのですが、今年はせっかくなら、これまで描いた曼荼羅アートを年賀状にデザインしてみようと思って、以前描いた分を見返しました。

赤でなんとなくおめでたいかな、と思って、下の作品を使おうかな、と思ったのですが…(なんとなく、私は、これを見るといつも「西遊記」の孫悟空をイメージします…)。あんまり気に入っている作品ではないので、止めました。

曼荼羅アート(再掲)

曼荼羅アート(再掲)

代わりに、一時期アイコンにも使っていた下の作品を年賀状デザインに採用しました。特におめでたい模様があるわけではないのですが、全体の雰囲気がなんとなく年賀状に使ってもいいかな?と思いました。あと、自分でも、気に入っているということが大きな理由です。

あんまり構成デザインは得意ではないので、これをドーンと真ん中に一個配置した年賀状を作りました。

なお、この作品は、私は「古伊万里の皿」っぽいなと思っています(そういうつもりで描いたわけではないのですが)。

曼荼羅アート(再掲)

曼荼羅アート(再掲)

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【言葉】文字の説明には、自分の好みや思考が表れる

分かりにくいタイトルですが、そのままのお話です(本当は、びしっと分かりやすくカッコいいキャッチーなタイトルをつけたいのですが、だいたい捻りのないタイトルになってしまいます)。

先日、電話で、メールアドレスを伝える機会がありました。

そのやりとりの中で「G」というアルファベットが上手く伝わらず「Cですか?」→「いえ、Gです。」→「Dですか?」…となってしまいました(多分私の滑舌が良くないせいもあると思います…)。

思い余って、「ABCDEFGのGです。」と言おうかと思ったのですが、ちょっと長いし…、と考えていると、お相手の方が「分かりました。GIANTのGですね!」とおっしゃったのです。

「そうです!GIANTのGです。」と、そのときは、返したのですが、後から「G」のアルファベットから始まる単語で「GIANT」ってなかなか出てこないような、と考え、もしかしたら、野球の巨人のファンの方だったのかもしれない、と思いました。

こんな風に、文字を誰かに説明するとき、当然、相手が知っているであろう、分かりやすい表現で伝えようとするわけですが、そのとき、実は、自分の趣味や思考の方向性、好みまで相手に伝えているのだなあ、と面白く感じました。

それで思い出したのですが、以前、博物館で働いているとき、お電話でお名前の漢字をうかがっていて、「イサムの字は、イサム・ノグチのイサムです」と、相手の方がおっしゃったことがあったのを思い出しました。

そのときも、「イサム・ノグチ」と片仮名でしか、とっさに私の脳内に出てこなくて、ちょっと考えて「…勇気の勇の字ですか…?」と聞き直したことを覚えています。勤務していた博物館が彫刻関係とか、イサム・ノグチに関係があったというわけでもなかったので、純粋に、相手の方は「イサム・ノグチ」がお好きなんだろうなあ、とその時思いました。

また、何かで同僚数名と「シャクヤク、ってどんな字だったっけ?」という話になったとき「ヤクは薬師如来の薬だよ!」と説明した同僚がいましたが、彼女は日本美術が専門でした…。

さきほどの例は、ちょっと極端かもしれませんが、でも漢字やアルファベット一つとっても、その文字を説明するとき、その人の考えがそこに反映されていて、すごく興味深いです。

例えば、「福」という字を説明するとき「幸福の福です」という方もいれば、九州の方なら「福岡の福です」といったり、北陸の方なら「福井の福です」、東北の方なら「福島の福です。」と言われるかもしれません。あるいは、お仕事が福祉の方なら「福祉の福です。」と、とっさに出るかもしれません。

何かを説明するときに出てくる言葉は(特にじっくり考えたのでなくとっさに出てくるものは)、時に自分でも気づいていない自分の好みや思考や気分を反映していることもあるのだろうと思います。

もし、何かの漢字やアルファベットなどを説明する機会があったら、自分がどんな言葉を使うのか、考えてみるのも面白いな、と思いました。

 

さて、曼荼羅アートです。

前回の下絵に色を塗りました。私にしては、ずいぶん抑えた色目です。

元々カラフルな色で画面を埋めがちなのですが、今回はそこを抑えて、ちょっと地味かなあ、物足りないなあ、ぐらいで止めました。赤とか黄色系統の色を入れたい気持ちもあったのですが、一色違う系統の色を入れると、他もそれに合わせて派手になるのがいつものパターンなので…。

一番外側のところも色を塗りたい気持ちがあったのですが、色を塗ると線の前と後ろに描き分けた意味がなくなってしまうかなあ、と思って、そちらも止めました。

多分、今回抑えた反動で次はカラフルな色遣いのものを描きそうな気がします。

曼荼羅アート

曼荼羅アート

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