空の青 風の緑 ーゆるりクリエイティブー

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【文化】飛ぶ虫たち ー化生(けしょう)と信じられたものー

飛ぶものといえば、鳥を一番に思い浮かべる方も多いかと思うのですが、今回は、鳥ではなく、虫のお話です。

鳥でも虫でも(なんなら飛行機とかも)、飛ぶものって、いつも不思議な感じがします。科学的(?)には、飛ぶ仕組みは解明されているのだと思いますが、そういう理屈が分かっていても、やっぱり、私にとっては、飛んでいるものって、ちょっと特別な印象があります。

特に虫が飛んでいるのを見ると、この小さな体、この薄い羽で、なぜ飛べるのだろう…?と、いつもどこかで感心している自分がいます(鳥には、そこまでの感想を抱かないのは、骨とか筋肉などがある分、ちょっと身近な感じがするからかもしれません)。

実は、学生の頃に、美術表現のモチーフとしての飛ぶ虫たちについて、調べていたことがあります(特に虫が好きというわけではないので、なぜそれを調べようと思ったのかは、覚えていないのですが)。その過程で、虫についての色んな物語や伝承を読んだのですが、その中で面白いと思ったのが、特定の虫が「化生(けしょう)」だと思われていた、ということでした。

「化生」とは、仏教用語なのだそうですが、簡単に言うと、何もないところから生まれてくるもののことです。卵とか母体などがなくて、ある日突然、そこにいるので、生き物としては、不自然な存在なわけです。

仏様や菩薩様などもそうですし、あるいは餓鬼などもこの化生の存在であるとされているそうです(転じて、妖怪なども「化生の者」と呼ばれるようですが、こちらは、何かに化けた物という意味合いで使われることが多いようです)。

さて、この化生と思われていた虫の代表(?)が、ハエです。

それを知ったとき、ものすごく納得しました。どんなに綺麗にしていて、ゴミなどを片付けているつもりでも、暑い時期など、どこからともなく出てくる、ハエ。小さいので、卵なども分かりませんし、まさに、化生のもの、と、昔の人が考えたとしても、無理はありません。

また、厳密には違うのですが、蝶もある意味で、化生と見なされていた、と言うことができるかもしれません。

蝶は、その生態(幼虫→蛹→成体)から魂の化身と見なされることがあり、世界中にそのイメージから派生した伝承などが存在しています。

中国の古典に「梁山伯(りょうざんはく)と祝英台(しゅくえいだい)」という悲恋の物語があり、最後に、結ばれなかった恋人たちは、蝶となって寄り添って空に飛んでいきます。この物語では、蝶が2人の魂の化身として表現されていて、蝶=魂、と見なすということは、蝶も化生に近い存在として、考えられていたのかな、と思います。

もちろん、他にも忽然と存在しているように見える虫はいると思うのですが、やはり「化生」と見なされるような、不可思議な存在と考えられてきた虫は、「飛ぶ」というのが、一つのポイントであるような気がします。

一つには、飛んでいると人の目につきやすくて、認識されやすい、ということもあると思います。ですが、やはり、人間が自力では絶対に出来ない「飛ぶ」という行動そのものが、どこか不思議さとか神秘性みたいなものを感じさせたからではないかな、と、個人的には考えています。

今でも、仕組みを知っていても「どこから来たの?」と言いたくなるハエですが、「化生」の存在と見なされていた、ということを考えると、なんだかちょっと、不思議な存在に思えてくるときがあります(だからと言って、ハエが好きなわけでも、ブンブン飛んでいてほしいわけでもないのですが…)。

ちらっと触れた、蝶が魂の化身と見なされていた、という話については、本当に色んな話が世界にあって、美術表現も多彩にあって、ブログで書こうと思うと、多分全10回くらいのボリュームになりそうなので、また別の機会に、テーマを小分けにしながら、書いてみたいと思います(というか、本当はこの蝶について書いていたのですが、収拾がつかなくなったので、テーマを少し変えたのでした)。

 

さて、曼荼羅アート、今描いているものが中途半端なので、以前描いたものを再掲します。

かなり最初の頃に描いたもので、すごく気に入っているというわけではないのですが、描いたもののなかでは、変わり種で、今見返したら、結構面白い要素がたくさんあって、今後またチャレンジしたいな、と思う点があります。

円ではないところとか、なんだか角から葉っぱ(でしょうか…描いた本人も曖昧な認識ですが)出ているところとか、外側にある枠とか…。

何より、色を塗った上からペンで描いているので、完全に下描き無しで描いているところが、我ながらチャレンジングだなあ、と思います。

曼荼羅アートを描き始めた頃だったので、歪みとかを気にせず、結構勢いで描いているのですが、そこが何だかいいなあ、と感じます。

今描いているのが仕上がったら、今度は、この作品の要素を取り入れた、ちょっと違う描き方をしたものを描いてみようかなと考えています。

曼荼羅アート

曼荼羅アート

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